矯正用アンカースクリューとは、チタン製の小さな(直径1.4mm,長さ6mm程度)医療用ねじのこと。これを引っ張る土台(固定源)にして、歯を効率的に動かしていきます。
この方法は、矯正治療の期間の短縮化や、歯の動かし方の可能性を広げる有効な方法として、1990年代後半に登場した新しい治療法です。
歯科矯正用アンカースクリューのメリット
①従来では難しかった方向へ歯の移動ができるようになる
➁ヘッドギアなどの頭にかぶる装置を使う必要性がなくなる (患者さんの治療への協力が最小限になる)
③非抜歯矯正が可能になることがある
④外科矯正治療を回避できることがある
⑤より良好な治療結果が得られる(治療目標が高く設定でき、よりきれいに治る)
⑥治療期間が短くなる
歯科矯正用アンカースクリューのデメリット
①処置の際、わずかに侵襲がある
➁約10%確率で脱落することがある
アンカースクリューは従来の装置だけでは難しかった固定源の強化や圧下などの歯の動きを可能とし、非抜歯や外科矯正の回避の治療の幅が広がります。また、ヘッドギアやゴムの使用など補助装置を使用しなくてよくなるので、患者さまの負担も少なくなります。適応症例であれば治療期間も短くなり、より質の高い治療ゴールになるのでぜひ検討してみましょう。