矯正治療は”痛い”や”違和感がある”というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?
実際に、矯正治療は歯に圧力をかけて歯を動かす治療のため、少なからず痛みや違和感が伴います。
できることなら、ご自身や子供の矯正治療中のストレスはなるべく避けたいものですよね。
そこで今回は歯列矯正の痛みや違和感についてご紹介します。
① 痛みの程度と期間
一般的に矯正治療による痛みは歯が浮いたような痛みといわれ、具体的には指で押したり上下の歯を咬み合わせた時に鈍い痛みが生じ、痛い時は固いお肉や生野菜を食べたくない気持ちになります。
今まで体験したことない感覚の痛みなので、最初は気になりますがだんだんと慣れてきます。
常にずっと痛いというわけではありませんが、新しい装置やワイヤーを装着して、力が加わってからの最初の2~3日が痛みのピークで1週間後には痛みも消えてくる傾向にあります。
➁ 装置による違和感
装置に慣れるのに1週間から2週間かかります。
慣れるまでは装置が頬や舌や唇の裏側が擦れたり当たったりして口内炎ができる場合があります。
また、装置によっては舌を動かすタ行やラ行などの発音が最初は難しくなりますが、これも生活していくうちに慣れてきます。
③ 痛みが出た時の対処法
◦鎮痛剤(痛み止め)の服用
生活に影響が出る場合には、我慢せずに鎮痛剤(痛み止め)を服用することも1つの手段です。
◦歯列矯正用ワックスの使用
ワイヤーの端っこが頬に当たって痛い、唇の裏側が装置に擦れて痛いなどの場合には歯列矯正用のワックスを使用し装置のあたりを軽減させます。
◦矯正器具を触る癖を無くす
小児矯正で子供がお口の中にある装置を舌でいじってしまったり、遊んでしまったりすることで慢性的な刺激により舌を痛めてしまうことがあります。
そのような癖がある場合にはなるべく無くすようにする必要があります。
舌を痛めるだけでなく、装置が外れてしまう原因にもつながってしまいます。
◦食事を工夫する
歯が痛い時に固いお肉等は痛みが出やすいので、食事のメニューを工夫する必要があります。
また、口に入れる前に切り分けて小さくするなどの食べ方の工夫なども痛みや違和感を減らしてくれます。
◦口腔内を清潔に保つ
歯ブラシが不十分であると、虫歯になりやすくなることはもちろんのこと、歯茎などの歯周組織に炎症が起こる原因となり痛みへとつながります。
ワイヤーなどの材料の進化や弱い力で歯を動かすことで、以前の矯正治療よりも痛みの少ない治療が可能となりましたが、まったく痛くない矯正治療というのはまだまだ難しいところです。
ご紹介した対処法等を参考にしていただけるだけでもいくらか矯正治療中の生活が楽になりますので実践してみてください。
矯正治療の痛みや違和感を乗り越えて得られた歯並びはきっと豊かな人生を送る手助けをしてくれるはずです。